2014/09/21

ビッグニュース普通

「ビッグニュース・普通」のお時間です !!
近所のお宅で、ヤシが実をつけました。
プルメリアも咲いたとあって、
もう、上を下への大騒ぎです・・
もちろん、私ひとりで。





パイナップル苗とのコラボもありまして、
まさに常夏の田舎・・普通にのどかです。
続いても、田舎にまつわるお便りです。


「 イナ・カニ・スマナイ・カ 」

無闇に広い休耕田と中途半端に小高い山、
か細い道と、枯れそうな小川・・。
これと言った観光資源も地場産業も無く、
軒を並べる空き店舗や雑草だらけの貸地。
バブルが消え人が消え、空き家が増えた。
地産地消の静寂が、唯一の自然遺産。
殿様商法が仇となったが、もう手遅れ。
元々高い、気位と住民税、
そして、消防団自慢の火の見櫓。
錆び付いた防災無線塔の元には、
砂利道の散歩に疲れ果て、
道端に根を下ろした老人どっこらしょ。
高齢の郵便配達員が、自転車をこいで通り過ぎる。
変速機無しの実用車は子供にだってキツイ。
そう言やぁ・・・
もう何年も子供の姿は見てないし、
動くもの全てが愛おしいのじゃ、などと呟き、
老人の視線は赤っぽい軌跡をゆっくりと追う。
視力の限界の方から、
犬とカラスの声が霞んで聞こえる、たぶん。
ゆわん・ゆわん、くぁ〜る・くぁ〜る。
奥の畑から立ち昇る煙か、否、のろしか ?
僅かに動く小さな、ほんとに小さなお百姓さん、かも。
夕焼けを背景にすると、当たり前だが何でも美しい。
これは、夜目・遠目・逆光のマジックだ。
この良くも悪くもない普通のイナ・カニ・スマナイ・カ、
稲・沢蟹・すんません・蚊。
以上。